【感想】カミヤ･モブリー～私の母は誘拐犯～　無料視聴方法

本日は2020年に公開された米映画、カミヤ･モブリー～私の母は誘拐犯～という映画を見たので、その感想と視聴方法等を紹介していきたいと思います。

あらすじ

16歳の少女・アレクシスはアルバイトをするため、母・グロリアに身分証明書が必要だと告げる。するとグロリアは、娘に「あなたは私が誘拐してきた子供」であると告白する。アレクシスは衝撃の事実を世間に隠し、秘密を抱えたまま生きようとするが…。
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泣きました。

最近、涙腺が弱くなってきたのか、好んで重いテーマの映画を見ているせいなのか、映画で泣かされることが多くなりました。

こちらの映画はアメリカで少し前に話題になった実際の誘拐事件が元ネタになっている実話に基づくお話です。メインテーマは育ての親と生みの親、どちらが本当の親なのか。相対する両者からの愛の狭間で揺れる娘の葛藤が上手に描かれた作品です。

物語はグロリアという女性が病院で若い女性から生まれたばかりの赤ん坊を盗み出すことから始まります。

グロリアはもともと妊婦でしたが、夫からの虐待などが原因で流産してしまい、まわりからの期待などもあったためそのことを家族らに伝えられずにいました。流産のショックと周りからのプレッシャーでストレスを抱え込んでしまい、どうしようもなくなって他人の赤ん坊を盗むという犯行に至ります。

娘はアレクシスと名付けられますが、アレクシスはグロリアが実の母親じゃないとしってからも最終的にはグロリアとの生活を続けることを希望します。しかし実の母カミヤの尽力によってグロリアは逮捕されてしまい、裁判で罪が問われるのでした。

この映画の半分くらいは裁判でのやり取りで構成されていて、カミヤ側がグロリアに死刑を求刑しますが、実の娘アレクシスは弁護士を雇い、できるだけグロリアの刑を軽くしようとします。

何がつらいって、この裁判にはどう転んでも勝者がいないってことなんですよね。

グロリアが仮に死刑になってもアレクシスは悲しみ、実の母親カミヤを恨むことになるでしょうし、グロリアの罪が軽すぎてもカミヤには到底納得できないのもわかります。

カミヤがグロリアに怒りを覚えるのは当然です。実の娘を16年間も奪われたのですから。
しかしグロリアはアレクシスを本当に可愛がって育て、アレクシスもグロリアの罪を知ってもなお、お互いに愛し続けているのです。

そしてアレクシスも実の母カミヤと良い関係を構築しようと努力はしているのですが、やはりいきなり目の前に現れた女性を母親として扱うのはいくら血がつながっているとはいえ簡単ではありません。
逆に今まで母親のように育ててくれたグロリアを誘拐犯として割り切ることも当然できません。

やはり一番辛いのは娘であるアレクシスだと思います。裁判では本来自分のために闘ってくれているカミヤと闘わなければならないのですから。

日本でも数年前に同じような内容のドラマで沢尻エリカさん主演の『母になる』というドラマがありましたね。そのドラマでは最終的に生みの親、育ての親、両方が親として振舞い続けるというエンディングでした。子供はどちらか一方を選ぶわけではなく、2つの家族をもつといったスタイルです。

しかしこちらの映画ではそうはいかず、あくまでカミヤはグロリアに死刑を求めており、最終的には22年の禁固刑が言い渡されました。

グロリアの罪は決して許されるものではありませんし、当然といえば当然かもしれませんが、アレクシスの心情を考えると複雑な気持ちになりますね。

アレクシスにとっては新しく実の親であるカミヤのもとで生活していくのと、育ての親グロリアのもとでこれまで通り生活していくこと、どちらが本当の幸せなんでしょうか。。。それはきっとアレクシスにもわからないことでしょう。

逮捕された後のグロリアとアレクシスがテレビ通話でかつてよく歌っていた歌を合唱するシーンには涙をこらえることができませんでした。

実の娘を見つけた後も裁判で娘と闘わなければならないカミヤの苦しみ、二つの愛の間で板挟みにされるアレクシスの苦しみ、我が子のように育ててきた子供を手放さなければならないグロリアの苦しみ。
純粋な愛ゆえに生まれる様々な苦しみと、決して答えのないであろう問いがテーマになっている感動作でした。

愛について改めて考えさせられる傑作だと思います！ぜひ皆さんも観てみてください！

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本ページの情報は2021年8月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。